RE:DESIGN/Creative Directors
RE:DESIGNコンファレンスはリデザインという大きいテーマのもと、他にもUX DesignやInterior Design, Inspireといった狭いテーマを持って開催されていて、私は今年の四月にUX DesignerのためのRE:DESIGNコンファレンスに参加しています。
なぜ今回Creative Directorsの会にも参加するかというと、単純に前回のBlooklynでのRE:DESIGNコンファレンスが楽しすぎたからです。小さいグループでの開催、会話中心のセッション、多様なアクティビティがとても楽しかったので、今回も休み気分半分で人と出会ったり、美味しいものを食べたり、面白いホテルを楽しむ目的で参加しています。
特にCreative Directorsについては、企業のブランドイメージ構築などを担当するどちらかというと広告やマーケティングをバックグラウンドに持つデザイナーのことだと理解していますが、あまり多くの知見はないのに、この"Creative Director"という役職の人と働くこともあったりして、今回のチャンスで理解を深められたらなと思いました。
参加の決め手となったもう一つの理由が、場所です。パームスプリングスは昔から一度行ってみたかったし、ホテルには大きいプールもついていて、デザインも独特でイベントもたくさん行われているようで、写真を見るだけでウキウキしたので、コンファレンス参加を言い訳にして楽しい時間を過ごしてみたいと思いました。
初日は17時半からの受付で、レモネードを飲みながらみんなと歓談、その後キーノート、その後ディナーしてワインを飲むといったプログラムでした。少なくとも10人以上の人と話すことができたのですが、だいたいの感想を言うとやっぱりCreative Directorという役職を持つ人が多いけれど、グラフィックデザイナーやアートディレクターといったデザイナーも多かったのと、年代としてはUX Designの会に比べると少々高めかなと思いました。企業のブランドイメージ責任者だから、あとは広告という昔ながらの産業を引き継いでいるから、当然のことかもしれません。
今年のテーマは「Adaptation」、直訳すると「適応」ですが、何がどう変化しているか、その中でCreative Directorsができることは何かを集中的に話し合い、スピーカーや参加者の視点を分かち合うことが今回のコンファレンスの主な目的ではないかと思いました。キーノートでは、変化する女性のリーダーシップやそれに伴う課題についてSu Mathews Haleさんからお話を聞きました。
Keynote Conversation With Su Mathews Hale
適応するということとは何かを自分の人生のことと供に率直に語ってくれました。アイランド系アメリカ人夫婦に養子にされ、自分を白人だと思っていた子供時代のこと、キャリアを積み上げるときに女性として体験した様々な不条理、最近子供を生んで体験した変化のことなど。
広告を勉強していた時代は、まわりに女性がいなくて自分一人だった。現在勤めている会社にも、シニアパートナーが20人いるが、その中女性は3人しかいない。男性が定義したリーダーシップのクライテリアは変化されつつあり、女性が能力を発揮できる場がたくさんあるが、実際リーダーシップをとっている女性の数が足りないし、パワフルな女性に対する世間のイメージもひどいものである。
女性らしいことをビジネスで良からぬものを見る視点や、女性らしいというコンセプトそのものを定型化する視点はこれから変わっていくと思う。既にそのような活動に取り組んでいるデザイナーやアーティストは多くいる。
実際のキーノートの中には、Suさんが体験した女性だからこその出来事をたくさん紹介しています。私もエンジニア時代「女の子がそんなのできる?」という人に飽きるほど会ってきたので、Suさんの話にとても深く共感することができました。女性だからこうだとか男性だからこうだではなくて、多様な視点を取り入れて強い企業なっていくためには女性も男性も女性っぽい男性も男性っぽい女性もみんな必要という人間に優しい企業カルチャーが大事であることを踏まえて、多くの日本の企業も働く環境を見直してみる必要があるのではないかと思いました。
みんなが薄々感じてはいるものの、あまり深く考えたことのないトピックについてもう一度考えてもらう、とても良いチャンスだったと思います。残りセッションもこのような鋭い洞察の共有ができるといいなと思ってます。楽しみです。
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